包括的同意
臨床研究のご協力に関するお願い(包括的同意)について
はじめに
現在の医学は日々進歩し、特に最近のがん薬物療法の発展は目覚ましいものがあります。しかし、日々進歩・発展する治療において、現在でも不確かな面が数多くあり、より良い医療の提供のため解明しなければならないことが多く存在します。当院では、さらなる医学の発展、またその恩恵を患者さんに少しでも提供できるよう、他施設との協力の上、臨床研究に取り組んでおります。そこで、診療に伴って発生した診療情報、残余検体等を、臨床研究へ活用できればと考えております。現時点では、上記の研究内容は特定されておりませんが、将来利用させて頂くことに関して、予めご同意を預けますようお願い申し上げます(このような同意を、「包括的同意」と称します)。
診療情報、残余検体とは
1.カルテ記載の内容等
2.画像検査:レントゲン、CT、PET/CT、MRI、内視鏡検査、超音波検査、手術中の検査など
3.血液、尿、喀痰、胸腹水などで診断後に残った検体
4.生検検体(内視鏡などから得られた検体)で診断後に残った検体
5.手術検体で診断後に残った検体
研究方法と個人情報の保護
診療情報、残余検体から得られた情報を基に、病気の原因、薬物の効果に寄与する因子の検討、新たな診断方法に有用な因子の検討など様々な臨床研究を行い、また得られた成果などを学術集会や科学専門誌で発表し、社会貢献したいと考えております。診療情報、残余検体からえられた情報は、適切な管理のもとに厳重に保管致します。また診療、研究以外の目的で使用されることはありません。すべての情報は匿名化して取り扱われ、法令等の趣旨に則って個人情報が保護されます。
同意・不同意、同意撤回について
包括的同意に関してご理解頂いた上で、ご協力頂くかどうかは患者さん(あるいは代諾者)の自由であり、同意頂かない場合にも診療上、不利益を被ることは全くありません。また、いったん同意されても、その後いつでも撤回することができます。同意頂ける場合、特に同意書記載の必要はありません。
同意頂けない場合、また同意の撤回をご希望される場合、「不同意書」を担当医に提出して下さい。不同意書は外来に備えてありますのでお申し出下さい。ただし、既に公表されたものや統計データとして使われた情報は廃棄できません。
費用について
通常の診療に係る費用以外に、別途費用の請求はありません。また、逆に情報の提供者に謝礼が支払われることもありません。
最後に
今後の肺癌診療をさらに発展させるため、診療情報、残余検体から得られた情報を臨床研究へ利用することについて、ご理解とご協力をお願い申し上げます。ご不明な点がございましたら、担当医にご相談ください。