外来化学療法室
外来化学療法室とは
外来化学療法室は外来で化学療法を行うための専用治療室です。最近の化学療法は外来でも頻繁におこなわれるようになりました。その背景には、治療時間の短縮化がはかられ日帰りが可能になったこと、患者さんから社会的な役割と治療との両立に対するニーズがあること、吐き気などの辛い副作用症状を予防できるようになってきたことが挙げられます。
当院で外来治療を受けている患者さんは、年々増加しています。患者さんからは「入院の煩わしさがなくて良い」、「ペットがいるから日帰りだと安心」、「仕事を半日休めば治療できて、有給休暇を節約できる」というお声をよくうかがいます。当院では、初回は入院で行い、体調の変化や血液検査の経過を確認するほか、体調の変化が生じた場合どのように対処すればよいのかお伝えしています。
2回目以降、主治医と相談のうえ、治療時間や通院時間、体調を考慮して外来治療の適応を検討しています。
受付
問診、体重測定、検査(採血、レントゲン、CTなど)
診察
治療実施
会計
当院の化学療法室の特色
当院の化学療法室は3階にあり、ベッド3床、リクライニングチェア3床の計6床で運営しており、完全予約制となっております。
治療中にご覧いただけるようテレビが全床に設置されており、無料WI-FIもご利用いただけます。
ウィッグや帽子の展示のほか、脱毛や口内炎、皮膚症状に役立つ各種パンフレットも取り揃えておりますので、気軽にご相談ください。
治療時間を利用して、薬剤師によるベッドサイド面談を行なっています。治療に関することだけでなく、薬の飲み合わせについてなど薬のことであれば何でも気軽に相談することができます。
また、がん化学療法看護認定看護師が配属されており、安心・安全な治療環境の整備を行なっています。さらに、副作用への対処方法、治療継続に伴う悩みや不安についてお聴きし、少しでもお力になれるよう支援させていただいています。
患者様へ
仕事や家庭での役割を果たせるよう、できるだけ患者さん・ご家族のスケジュールに合わせ、治療日程を考慮しています。旅行に行きたい、コンサートに行きたい、といった楽しみを実現するために日程をずらすことも可能です。遠方からの通院では、来院時間の調整も可能です。冬期間だけは入院で治療をしたい、といったニーズにも対応していますので、ご要望がありましたら外来看護師にご相談ください。外来治療では、手元にナースコールがあった入院環境と異なり、体調の変化をご自身で観察し、緊急を要する症状の場合は病院に連絡していただく必要があります。治療内容に合わせて体調をチェックするツール(自己管理表あるいは治療日誌)をお渡ししますので、日々チェックするようにしましょう。
当院で化学療法を行なっている患者さんには「化学療法を受ける方へ 化学療法ハンドブック」をお渡ししています。下記をクリックするとダウンロードすることも可能です。副作用への対処法や病院への連絡が必要な症状など記載していますので、ご利用ください。
クリックすると内容をご確認いただけます。
外来化学療法を受ける患者さんへの当院の取り組み (外来腫瘍化学療法診療料 1)
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外来化学療法を受ける患者さんの緊急の相談等に対応できるよう24時間連絡体制を整備しています。
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外来化学療法を受ける患者さんの急変時など、緊急に入院できる体制を確保しています。
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当院で実施される化学療法レジメンの妥当性を評価し、承認する委員会を定期的に開催 しています。
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患者さんと患者さんを雇用する事業者が共同して作成した勤務情報を記載した文書の提出があった場合、主治医から就労と療養の両立に必要な情報を提供することが可能です。文書については、従事する事業所の産業医にご相談ください。
2024年6月 札幌南三条病院